有料老人ホーム看護師の仕事内容・給料・医療行為・メリットデメリットを現役看護師が体験談つきで解説。介護付き・住宅型・サ高住の違いや転職で後悔しないポイントまでわかる完全ガイド。

「有料老人ホームの看護師って実際どうなの?」
「医療行為はどこまで?忙しい?給料は?」
「介護付き・住宅型・サ高住…違いがよくわからない」
老人ホームに興味はあるけれど、働くイメージがつかず不安を感じる人も多いと思います。
この記事では、介護付き有料老人ホームで実際に働いた経験がある現役看護師(筆者)が、仕事内容から給料、メリット・デメリット、向いている人、リアルな体験談まで詳しく解説します。
■この記事でわかること
- 介護付き有料老人ホーム看護師の1日の仕事内容
- 老人ホームの種類と違い(介護度・医療体制)
- 給料の相場
- メリット・デメリット
- 向いている看護師の特徴
- 実際に働いて感じたリアルな本音
- 後悔しないための転職のポイント

はじめまして。看護師歴18年の新垣真実です。
夫の転勤に合わせて複数回転職し、急性期・クリニック・透析・有料老人ホームなど、さまざまな現場で働いてきました。
詳しくは「プロフィール」をどうぞ。
今回は、私自身が働いた経験をもとに「介護付き有料老人ホーム」のリアルをお伝えします。
介護付き有料老人ホームの看護師の仕事内容

介護付き有料老人ホームの看護師は、入居者の健康管理と日常生活のサポートが中心です。
私が勤務していた施設(日勤のみ看護師常駐)の1日の流れは以下の通りです。
看護師の1日の流れ(体験ベース)
9:00|出勤・申し送りの確認
- 入居者の状態
- 前日の往診による処置変更
- 内服薬の変更
- 物品依頼の引き継ぎ
9:10〜|居室巡回・状態観察
- 経管栄養の準備
- 必要な方の吸引
- 経管栄養の接続
10:00〜|処置・バイタル測定
- 傷の処置
- 体位交換、褥瘡ケア
- 便秘時処置
- 必要時吸引
- 口腔ケア
- 介護スタッフからの報告対応
11:30|昼食休憩
12:30〜|経管栄養・吸引
13:30|経管栄養の回収
14:00|カルテ記録(手書き)
15:30|午後ラウンド
- 再バイタル
- 全スタッフと状態共有
- 必要時は医師へ連絡、救急搬送判断
16:30|経管栄養準備・吸引・吸引瓶洗浄
17:30|申し送り・退勤
※私が働いていた施設は電子カルテがなく、すべて手書きでした。
老人ホームの種類と特徴(看護師配置の有無)

老人ホームには多くの種類があり、看護師配置義務の有無・医療行為の範囲が大きく異なります。
転職時は必ず確認が必要です。
老人ホームの種類一覧
| 種類 | 入居条件 | 看護師配置 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム(特養) | 要介護3〜 | あり | 終の住処。医療行為少なめ |
| 介護老人保健施設(老健) | 要介護1〜 | あり | 在宅復帰目的、医療行為多い |
| 介護付き有料老人ホーム | 要支援1〜 | あり | 看護配置が手厚く医療行為もある |
| 住宅型有料老人ホーム | 要支援1〜 | なし | 生活支援中心、医療は訪問看護依頼 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 自立〜 | 介護型はあり | 自立度が高め、医療は外部利用 |
| グループホーム | 要支援2〜 | なし | 認知症専門、小規模・家庭的 |
有料老人ホームで行う医療行為

介護付き有料老人ホームでは以下の医療行為が一般的です。
- バイタルサイン測定
- 褥瘡ケア
- 発熱時の観察・受診調整
- 吸引
- 経管栄養(胃ろう・経鼻)
- インスリン注射
- ストマ管理
- 服薬管理
- 日常的な処置(軟膏塗布・創傷ケアなど)
看取り・エンゼルケアはある?
はい、あります。
有料老人ホームは「在宅扱い」のため、
訪問診療×訪問看護(または常勤看護師)で看取りを行うケースが増えています。
エンゼルケアでは、
- 全身清拭
- 体位調整
- 身支度
- 簡単な死化粧
などを行い、故人の尊厳とご家族の心の準備を支えます。
老人ホーム看護師の給料はどれくらい?

厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」より(平均勤続10.5年の場合)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 平均月給(常勤) | 38万4,620円 |
| 基本給 | 24万1,680円 |
※夜勤の有無・施設規模で変動。
※病院の夜勤手当ほどの収入は期待しにくいが、残業が少なく家庭と両立しやすいのが大きなメリット。
有料老人ホームで働くメリット・デメリット

メリット
- 残業・夜勤が少なく生活リズムが安定
- 体力的負担が病院より少ない
- 入居者と長期的に関われる
- 子育てや家庭と両立しやすい
- 高度な医療技術より“丁寧な観察”が求められ、落ち着いて働ける
デメリット
- 看護師の人数が少なく責任が重い
- 医師が常駐しないため急変対応の判断が必要
- 看護以外の介助も行う場合がある
- 医療スキルを伸ばしたい人には物足りない
- 病院より給与が控えめのことも多い
老人ホーム勤務に向いている人

有料老人ホームに向いているのはこんな人です。
- 人と話すことが好き・穏やかなコミュニケーションができる
- 入居者一人ひとりと長く関わりたい
- 家庭との両立を重視したい
- 観察力を活かした看護がしたい
- チーム(介護スタッフ)と協力して働ける
家庭と仕事の両立はしやすい?

しやすいです。
施設にもよりますが、
- 夜勤なし
- 残業ほぼなし
- 時間管理がしやすい
ため、私自身も保育園送迎との両立がとても楽でした。
実際に働いて感じたリアルな感想

実際に働いてみて感じたことを正直に書きます。
- 急変がなければ定時退勤が多い
- 穏やかな空気で焦らず看護ができる
- ただし、業務がルーチン化しやすい
- 新しい知識を得たい場合は“自分で学びにいく”必要がある
また、最も難しさを感じたのは 介護スタッフとのコミュニケーション でした。
看護の根拠を伝えるときは
- 相手の負担にならない伝え方
- 噛み砕いた説明
- 実際にできる範囲での提案
が求められます。
とはいえ、病院のように看護師間の人間関係で気を張ることは少なく、
心にゆとりを持って働ける職場 でした。
後悔しない転職をするために大切なこと

老人ホームは施設ごとに
- 看護体制
- 医療行為の量
- 雰囲気
- 介護スタッフとの連携度
が大きく違います。
そのため、内部情報の有無が転職成功のカギ になります。
転職エージェントを併用すると、
- 非公開求人が見られる
- 内部情報(人間関係・離職率・残業量)がわかる
- 面接日程調整・給与交渉をお任せできる
というメリットがあります。
「次こそ後悔しない転職をしたい」と思う看護師さんは、必ず活用してみてください。
まとめ:有料老人ホームは“ゆとりを持って働きたい人”に最適

有料老人ホームの看護師は、
- 生活と仕事の両立をしやすい
- 安定した働き方ができる
- 入居者とじっくり関われる
という魅力があります。
一方で、
- スキルアップ目的には不向き
- 施設ごとの差が大きい
ため、事前リサーチは必須です。
あなたの働き方に合う施設が見つかり、後悔のない転職ができますように。