夫の転勤が多くて、やっと慣れた職場をまた離れることになる。子育てと仕事の両立だけでも大変なのに、「この先、私はどう働いていけばいいんだろう」そんな不安を感じていませんか?
こんにちは。夫の4回の転勤に伴って看護師転職を経験してきた、看護師歴18年目の現役看護師、まみです。私自身、知らない土地で知り合いもいない中、子育てをしながら仕事を探し、働き方を何度も見直してきました。
看護師は資格職なので、転勤先でも仕事自体は見つかりやすいです。
でも実際には、求人があることと、自分に合う働き方が見つかることは別でした。
子どもの年齢、頼れる人がいるかどうか、通勤距離、勤務時間、夜勤やオンコールの可否。転勤族の看護師が長く働くためには、ただ求人を見るだけではなく、今の自分に合う条件を整理することが欠かせません。
この記事では、夫の転勤がある中で看護師として働き続けるために、
- どんな選択肢があるのか
- 何が不安になりやすいのか
- 長く働くために何を考えておくといいのか
を、私の経験も交えながらお話します。
夫の転勤が決まったとき、看護師の妻にある選択肢

夫の転勤が決まったとき、看護師である自分がどうするか。これは家庭の状況や子どもの年齢によって答えが変わります。よくある選択肢は、大きく3つです。
1.退職して家族でついていく
一番多いのは、この形かもしれません。今の仕事にやりがいがあっても、家族が離れて暮らす負担や、子どもへの影響を考えて退職を選ぶ人は多いです。特に子どもがまだ小さい時期は、家族で一緒に動くほうが現実的なこともあります。ただその一方で、
- 自分のキャリアが中断する
- 収入が減る
- また新しい職場を探さなければいけない
という不安も大きくなります。
2.転勤先の系列病院・事業所へ異動する
もし今、全国展開しているグループ病院や法人に勤務しているなら、転勤先に同じ系列の病院や施設、訪問看護ステーションなどがある可能性があります。そうすると、退職せずに異動という形で仕事を続けられることがあります。
もちろん職場の雰囲気や人間関係は変わります。でも、法人の考え方や福利厚生、ある程度の仕組みが共通している分、ゼロからの再スタートより負担が少ないこともあります。
3.夫に単身赴任してもらい、自分と子どもは今の生活を続ける
子どもが高学年になってくると、進学や受験、学校生活のことを考えて、毎回ついていくのが難しくなることがあります。
その場合は、夫に単身赴任してもらい、自分と子どもは今の環境を維持するという選択肢もあります。この形なら自分の仕事を辞めずに済みますが、その分、
- 家事育児の負担が偏りやすい
- ワンオペになりやすい
- 子どもの対応を一人で抱えやすい
という別の大変さも出てきます。
つまり、どの選択肢にもメリットと負担の両方があります。大事なのは、どれが正解かではなく、今の自分たちの生活にどれが合うかで考えることだと思います。
転勤で看護師が不安になりやすい理由

転勤が決まると、仕事だけでなく生活全体が動きます。だからこそ、不安はひとつではありません。
キャリアが途切れる不安
転勤に伴って退職すると、これまで積み上げてきた経験が一度止まるように感じることがあります。仕事を通して感じていた達成感や自己肯定感がなくなり、「私はこのままでいいのかな」「また一からやり直しなのかな」と不安になることもあります。
新しい土地で生活を立て直す不安
知らない土地に行くと、地理もわからないし、その地域の雰囲気もわかりません。
- 保育園や幼稚園探し
- 病院やスーパーなど生活動線の把握
- 近所付き合い
- 子どもの新しい環境への適応
こうしたことが一気に重なるので、仕事探しだけに集中できないのが現実です。
自分に合う職場を見つけられるかという不安
看護師の求人はある。でも、自分に合う求人があるかは別の話です。
- 子どものお迎えに間に合うか
- 夜勤はできるか
- 急な休みに理解がありそうか
- 通勤距離は無理がないか
- ブランクがあっても入りやすいか
こうした条件がある中で探すと、選択肢はかなり絞られます。
経済的な不安
退職することで収入が減ると、家計への影響は避けられません。子どもの習い事や教育費、引っ越しに伴う出費が重なると、「また働きたいけど、すぐには働けない」という時期が精神的にもかなり苦しくなることがあります。
私自身も、転勤のたびに退職し、新しい土地に慣れるまで自分の収入はゼロ。夫の会社から手当が出ても、自分で働いていた時の収入には及ばず、不安が大きくなりました。
日中、話し相手は小さな子どもだけ。社会とのつながりが薄れたように感じて、孤立感や焦りでつらくなることもありました。
退職することで、収入が減少することによる経済的不安を感じる方もいるかもしれません。子どもの習い事を転勤先でも通わせたいと考えている場合は、収入が減少することで家計の見直しや貯金をきりくずしたりしないといけない不安を感じることもあるでしょう。
転勤族の看護師が長く働くために、本当に考えたいこと

ここまで読むと、「やっぱり転勤族で子育てしながら働くのは大変なんだ」と思うかもしれません。実際、大変です。でも私は、何度か転職を経験してきた中で、大事なのは“頑張れる職場を探すこと”ではなく、長く続けられる条件を先に整理することだと感じるようになりました。
看護師は資格があるから、求人そのものは見つかりやすいです。でも、転勤族で子育て中だと、何でもできるわけではありません。たとえば、
- 夜勤はできない
- オンコールは難しい
- 土日は家族優先にしたい
- 急な休みに理解がほしい
- 通勤は30分以内にしたい
- 子どもの預け先が確保できることが必須
こうした条件があるなら、そこを曖昧にしたまま求人を見ても、決めきれなくなりやすいです。だからこそ大切なのは、「どこでもいいから働く」ではなく、「今の自分はどんな働き方なら続けられるのか」をはっきりさせることです。
転勤族の看護師が長く働くための5つの視点

ここからは、私自身の経験も踏まえて、長く働くために考えておきたい視点を整理しておきます。
1.今の職場で積める経験は積んでおく
転勤があるからこそ、今いる職場で得られる経験は無駄になりません。スキルや経験があると、次の転職先でも評価されやすくなります。希望する診療科や勤務形態の幅が広がることもあります。
「また辞めるかもしれないから」と受け身になるより、今できることを積み重ねておく方が、次の選択肢を広げやすいです。
2.全国に系列のある法人という選択肢を持つ
正社員として働き続けたいなら、全国展開しているグループ病院や法人はかなり現実的な選択肢です。転勤先に同じ系列があれば、退職せずに働き続けられる可能性があります。転勤族にとっては、「またゼロから職探し」になりにくいのが大きなメリットです。
3.子どもの預け先を最優先条件として考える
子育て中に働くうえで、預け先の確保は最重要です。保育園や幼稚園が決まらないと、どんなにいい求人があっても現実的に働けません。託児所のある病院や、子育て中のスタッフが多い職場は、かなり心強い選択肢になります。
勤務条件だけでなく、「子どもが急に体調を崩した時にどう動けるか」まで含めて考えておくと、働き始めてからのズレが減ります。
4.教育体制が整っている職場を選ぶ
転勤先では、また一から環境に慣れる必要があります。たとえ看護師経験が長くても、その職場特有の流れややり方はあります。だからこそ、
- 研修制度がある
- 教えてくれる文化がある
- 中途採用でもなじみやすい
こうした職場のほうが、精神的な負担は少なくなりやすいです。
5.“また働ける自分”でいるための準備を続ける
転勤族は、働き始めてもまた環境が変わる可能性があります。だからこそ、一つの職場だけで終わらない視点が大事です。資格取得や学び直しは、必ずしも大きな資格でなくても構いません。自分の興味がある分野を学び続けることが、自信にも再就職時の強みにもつながります。
私自身も、ACLSの更新や終末期ケア専門士、心理カウンセラーなど、自分なりに学びを続けてきました。
そうした積み重ねは、転勤で環境が変わっても「また頑張れるかもしれない」という支えになります。
家族で先に話し合っておきたいこと

転勤が多い家庭では、働き方の悩みを一人で抱え込みやすいです。でも、本来これは自分だけの問題ではなく、家族全体の生活設計の話です。だからこそ、夫婦で先に話しておきたいのは、
- ついていくのか
- 単身赴任という選択肢はあるのか
- 育児や家事の分担はどうするか
- 転勤先でのサポートはどう確保するか
- 子どもの進学や生活をどう考えるか
といったことです。
新しい土地で働き始めてから全部抱えるのではなく、事前に話し合っておくだけでも、負担はかなり違います。地域のファミリーサポートや一時保育など、公的な支援を調べておくのもおすすめです。
転勤先でも看護師の仕事は探しやすい?

看護師は資格職なので、転勤先でも求人自体は比較的見つけやすいです。ただし、ここでも大事なのは求人があると希望条件に合うは別だということです。
特に転勤先では、
- その地域の医療事情がわからない
- 地名を見ても通勤イメージが湧きにくい
- 地域によって求人の傾向が違う
- 地方だと希望する診療科や勤務形態が少ないこともある
という難しさがあります。しかも、小さな子どもがいる中で一人で情報を集めるのは本当に大変です。だから私は、自分で情報収集しながらも、必要に応じて転職エージェントを使うのは十分ありだと思っています。
特に、
- 初めての転職で不安が強い
- 土地勘がない
- 条件が多くて一人で整理しきれない
という場合は、相談相手がいるだけでも気持ちが違います。ただし、ここで大事なのは、エージェントに任せきりにするのではなく、自分の条件を持ったうえで使うことです。
軸がないまま勧められると、流されやすくなります。逆に、自分の条件が整理できていれば、エージェントはかなり心強いサポートになります。
転職理由が「夫の転勤」でも大丈夫?
これは大丈夫です。むしろ、転勤という理由は採用側にも事情が伝わりやすいことが多いです。ただし、高い確率で聞かれやすいのが「今後また転勤の予定はありますか?」という質問です。
このときは、取り繕いすぎず、今わかる範囲で誠実に答えるのが一番です。たとえば、「主人の仕事の都合で今後も転勤の可能性はあります。ただ、現時点ですぐに決まっているものはありません。その中でも、今住んでいる間はしっかり働きたいと思っています。」
このように、事実と働く意思の両方を伝えられると印象が落ち着きやすいです。
まとめ

夫の転勤がある中で、子育てをしながら看護師として働き続けるのは簡単ではありません。やっと慣れた職場を離れるつらさもあるし、新しい土地でまた一から生活と仕事を立て直すしんどさもあります。
でも、転勤族の看護師だからこそ、大事なのは「どこでも働けるようになること」ではなく、“今の自分と家族に合う働き方を見極めること” だと私は思っています。
看護師は資格があるから求人はあります。でも、長く働けるかどうかは、求人の数ではなく、自分の条件をどれだけ整理できているか に左右されることも多いです。
もし今、「転勤がある中でどう働けばいいかわからない」「何を優先して仕事を選べばいいのかわからない」と感じているなら、まずは求人を探す前に、今の自分の条件を整理するところから始めてみてください。
転職で後悔しないためには、求人をたくさん見る前に、まず「今の自分にとって外せない条件」を整理することが大切です。
働き方や転職の考え方を整理したい方は、こちらの記事もどうぞ。
→【看護師が「働き方を見直す方法」〜自分のペースを見つける5つの整理ワーク〜】
また、頭の中だけでは整理しにくい方のために、無料で使える働き方整理PDFもまとめています。
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